産まれたばかりの娘に花嫁さんになるなよという夫

夫は感動屋で泣き上戸だ。大学時代の友人の結婚式では、初めて会った花嫁さんの入場シーンの段階から感動して泣き、定年退職される上司の送別会でも、それほど絡みのあるセクションには居なかったはずなのに、退職され会えなくなるのは寂しいと泣いた。それは、結婚式や送別会で場を盛り上げると言う理由で重宝がられるほどのものだ。

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もちろん自身の結婚式では泣きっぱなしで、新郎側の友人が、会場を大爆笑させるほどの出し物をしていても感動して泣いていた。泣き上戸だとはわかっていたけれど、さすがに結婚式の際の泣きっぷりは、私の友人たちをどんびきさせていたので恥ずかしかった。

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娘が誕生した時も、陣痛に耐えている私の背中をさすりながら泣き、無事に生まれてからは感動して更に大泣きしながら、先生や看護師さんたちに握手して院内を回ったらしい。恥ずかしくなった私の父に、父親になったのだからもう少ししっかりしないといけないとたしなめられても、喜びの涙は止められなかったという。生まれた途端から親バカで、まだ目も開いていない猿のような娘を前にして、私に似て美人だと満足げな顔をして、産まれたばかりの娘に花嫁さんになるなよという夫はもう、とどまることを知らないようだ。



歳をとると涙腺が緩くなると聞くけれど、まだ30そこらでこの騒ぎようの夫は、今後娘の成長に合わせて、どれだけ感動の涙を流すのだろうか。そしてその夫の傍らで、夫から感動と幸せをいつも分けてもらう私は、本当に幸せ者だと思う。似たもの夫婦という言葉があるが、我が娘が本当に花嫁になる頃には、きっと私も夫と同じ感動屋になっていて、一緒に感動の涙を流していることだろう。